平成24年度総会・講演会
平成24年度総会が4月28日に宇治市生涯学習センターで開催され、平成23年度事業報告・決算報告が承認されました。
また平成24年度事業計画、予算案が決定され理事改選が承認されました。
国際交流講演会では“出会いと絆”と題して李 洋さんによる講演会が開催されました。
李さんは中国・吉林省の生まれで、小学校3年の時に中国残留孤児のおばあさんらと家族で日本に来られました。
最初は馴染めなかった日本でしたが、ナラ・ファミリー&フレンド(F&F)との出会いが李さんを大きく変え、家族の中国帰国後も一人で日本に残る決心をさせてくれたそうです。
その後奈良県の在住外国人支援組織で活動をしながら京都産業大学を卒業され、奈良市の中で現職の先生たちとボランティア組織「ルーツを中国に持つ子と親の会“小草”」を立ち上げ、中国の二世、三世の子供たちに母国語と勉強を教える活動をされてきました。この活動を通してボランティアだけでなく教師を目指す決心をされ、現在は奈良教育大学大学院で教員免許所得に励んでおられます。
この講演を通して、仲間との出会いが自分を大きく成長させてくれたこと、そしてそれが新たな出会いを生み、強い絆が広がったと語っていただきました。
また李さんは当協会主催の語学講座の中国語を2年続けて担当されました。
この日はカラフルな中国服を身につけられ、とても爽やかな印象でした。
講演後も沢山の質問が続き、一つ一つを丁寧に答えておられました。
6月29日から7月7日まで宇治市カムループス市公式(市民)訪問団(市民訪問団12名、行政訪問団5名)を派遣しました。
市民訪問団として参加されたメンバーの方々の訪問記をご紹介します。
カムループス訪問団に参加して 高田 しげ子氏 記
梅雨の宇治を脱出するかの如く、6月下旬、世界第二の国土を有するカナダのカムループス市へ有効訪問団として、伊丹から成田経由で到着いたしました。
カムループス市の方々は、雄大なお国柄の国民性か、優しくて誇り高く、おおらかな性格の方々で、心より宇治市の訪問団を素晴らしい数々のイベントで歓待してくださいました。
カムループス市では、半日を除いただけで連日好天に恵まれた旅日和で、訪問団はどのイベントも終日堪能することができました。
リバーサイドパークで行われたカナダの建国記念日にあたる「カナダデー」では、移住された方々が多いというお国柄であるためか、多くの民族の伝統や文化が融合しながら、それぞれのお国柄の特徴を出し、心より楽しんでいる人々の姿を目にし、我々もお祭りを楽しみました。
カムループス市は、国際的なスポーツイベントを中心とした観光都市として取り組んでおられることもあり、治安の良い美しい街で、散策も大変気持ち良く、とてもゆったりした街でした。
その散策の時に遭遇したカナダ横断鉄道の貨物列車は300両連結とのこと、改めてスケールの大きな国だと感じました。
公式行事の一つである日系人協会主催の夕食会では、日系二世の方に今日の生活を築かれるまでのご苦労のお話を伺い、敬服するとともに、「今は幸せです」とのお言葉が忘れられませんでした。
ずっとお元気でいてくださいと祈らずにはいられませんでした。「来年は宇治に行きます」と仰った方々もおられ、今度はこの感激をお返しすることができればと感じる出会いでした。
お天気にも恵まれ、心温まる数々のおもてなしに感激して、カムループス市の皆様との別れを惜しみながらバンフへと向かいました。
バンフは、3000m級の山々が連なるカナディアンロッキー山脈、多くの湖、滝、氷河などを抱える風光明媚なとても雄大なところです。
美しい湖、氷河などを散策し、美しい峰々も堪能してスローな時の流れの心地よさ、自然の偉大さを胸にカルガリー空港から成田経由で伊丹に到着、無事に全員元気で宇治へ戻りました。
数々の貴重な経験を通して心を豊かにさせていただいた旅でした。カムループス市とのこの様な友好関係が築かれるまでには多くの方々のご尽力があったことと存じます。
これまで交流を積み重ねてこられた皆様のおかげと感謝いたします。ありがとうございました。
また、今回面識の無い方々とご一緒にさせていただき、旧知の知人のように親しくさせていただくことができたことも大きな収穫でした。
今回の訪問団を派遣するにあたり、ご準備くださいました関係者の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。
末筆ながら報告文とさせていただきます。
(写真提供:田中 容子氏)
カナダ旅行記 金澤 良彦氏 記
1日目到着時、空港にて市政だよりの「カムループス市公式訪問団員募集」の記事を見て早速応募し、此度のカナダ訪問となりました。
訪問の印象を一言で言いますと、行って良かった、また行きたいと言う気持ちです。
公式訪問団と言うと、少し堅苦しい感じを懐いていましたが、姉妹都市カムループス市の対応は暖かく、大変フレンドリーでした。
内容をざっと紹介しますと、バンクーバー,カムループス&バンフ市内観光・歓迎夕食会・湖でのカヌー体験・市民宅訪問・カナダデー式典参加・公式晩餐会と花火見物・牧場訪問と乗馬体験・日系人協会での夕食会・カムループス市議会訪問・大学訪問と交流会・カナディアンロッキー周辺観光等々です。
カナダの広さは日本の27倍、人口密度は1/10、大陸横断距離は3800Km(飛行機で5時間、車や列車では5日間)、公用語は英語とフランス語、開拓の歴史は200年、カムループス市政史は120年、訪問地の気温は13℃~30℃で低湿度、多民族多人種国家、豊かな自然を抱え自然保護を重視、個人主義自己責任重視と言った感じです。では、体験の幾つかを紹介します。
先ず歓迎夕食会、Tina Lange副市長(女性)以下カムループ市関係者や宇治市民留学生も交え、至ってat homeな雰囲気で会話が弾みました。
席は指定席ですが適当に通訳をしてくれる人が入っています。翌日はカヌー体験、3艇に分れ静かな湖面に漕ぎ出します。まっすぐ進む艇や、どうしても曲がってしまう艇もあり楽しい一時を過ごしました。
夜は六つのグループに分かれて家庭訪問です。私の訪ねたお宅は、Tony&Kaz夫妻宅で、奥さんは両親が山形県出身の2世です。高台にある3階建ての大きなお宅でバス付ベッドルームが三つもあり、Tonyさんがテラスでバーベキューを焼いてくれました。
おいとましたのは午後10時、外は日本の夕方と言った感じです。
翌日は国を挙げてのカナダデー、みな顔や腕・手にカナダ国旗のシールを貼りリバーサイドパークに集います。
私も腕に真っ赤なメイプルのシールを貼って参加しました。ステージでは北米インディアンのスピーチから始まり、副市長のスピーチがあり、宇治市との友好関係は今年で22年目となり、最前列に座った我々は改めて両市の良好な姉妹都市関係を感じました。
我が石田団長のスピーチの他、たくさんのイベントが次々と紹介されました。
先住民との関係、黒人・白人・黄色人種が混じるこの国では、カナダデーで一つになって国をまとめる必然性があるのだと実感しました。
同夜の公式晩餐会では夫々がプレゼント交換を行ない、ミスカムル-プスのクイーン&プリンセスも参加しました。翌日はハット・クリーク牧場での乗馬体験。
事故の自己責任書面にサインしてトライ。馬上は予想以上に視線が高く、恐々乗馬が大半でした。その夜は日系人協会主催の夕食会、2世・3世との交流の中、凄い迫力での和太鼓演奏が披露され大変感動的でした。トンプソンリバー大学の昼食会では、カナダの印象を発表する事になり私は「全てが美しく何処へ行ってもごみが全くない、そして市民がみな親切で友好的です」とコメントしました。
カルガリーへフライト移動後の6日目は、片道190Kmのカナディアンロッキー観光です。コロンビア大氷原へは大型雪上車で接近し、標高2000mの大氷河の上に降り立ちます。気温は13℃とそれ程寒くありませんでしたが、その雄大さに圧倒されました。
氷河の厚みは300mもあり、25cm/年の速度で動いていると言います。
7日目はバンフ市内観光と午後は自由時間。私は一人でインディアンショップやカウボーイショップを覗いたり、カスケードofティムガーデンを再訪し、国内旅行の老夫妻ともお話しました。
この様に、連日素晴らしいもてなしと親切で温かみのあるカナダの人々に接しつつ、日本では想像出来ない雄大な大自然を満喫して帰国の途に着きました。
両国の関係者の皆様の周到な準備ともてなしに心より御礼申し上げます。
1日目 到着時空港にて
3日目 カムループスクィーン&プリンセスと
6日目 コロンビア大氷原での雪上車